京旅館 Sweet Room|京町家の構成を再解釈した京都の旅館設計事例
京旅館 Sweet Room|京都市_和風ホテル設計
『異国への発信』
コンセプト
京都の文脈を再構成する宿泊空間
世界各国から人が訪れる都市・京都。本計画は、旅館設計として京都の空間文化を再解釈し、宿泊体験そのものを設計するプロジェクトである。
エレベーターを降りた瞬間から空間は始まる。アプローチは京町家の路地空間を引用し、都市の中にありながらも内へと意識を導く構成とした。路地を抜け、玄関を介して土間空間へと至る動線は、京都の伝統的な住空間構成を踏襲しながら、宿泊体験へと緩やかに切り替わるプロセスをつくり出している。
一の間|文化と向き合うリビング空間
リビングは壁一面に水墨画を展示し、日本文化に触れる場として構成した。単なる装飾ではなく、空間の主題を形成する要素としてアートを組み込み、京都滞在の記憶に残る場を設計している。
三の間|内省のための瞑想空間
瞑想室は土間を介してアプローチする計画とした。一度土間を挟むことで心理的な切り替えを生み、宿泊者だけの静謐な非日常空間を形成している。都市の喧騒から切り離された、個の時間を深めるための場である。
数寄屋建築の構成を引用した空間設計
プランニングは数寄屋建築の基本構成を参照し、「部屋と部屋」「部屋と庭」の連続性を意識している。各空間は独立しながらも緩やかに接続し、重なりと奥行きを生み出すことで、京都特有の奥ゆかしさを現代の宿泊空間へと翻訳した。
京町家の路地、土間、畳といった要素を単なる意匠として扱うのではなく、空間体験を構成する設計言語として再構築すること。それが本プロジェクトの核である。
基本情報
・所在地 :京都市
・主要用途:旅館
・床面積 :47.28㎡
・主体構造:鉄筋コンクリート造


