岡山県立中学校の生徒からの取材を受けました。
2025/11/14
昨日、岡山県立中学校 第2学年の生徒さんが、当事務所に取材に来てくれました。
彼らが掲げたテーマは「過ごしやすい部屋の間取り」。
空間という目に見えないものに、どう秩序や意味を与えるのかを考えようとする姿勢に、早くも建築家の芽を感じました。
建築とは、単に形や機能を整える行為ではありません。
社会や環境と連続した、大きな循環の中に位置づけられています。
その入口として、まず私たちが取り組んでいる中大規模木造建築のあり方をご紹介しました。
日本の森林資源をどう守り、どう使い、どう次世代へ手渡すのか。
建築が環境負荷ではなく、環境循環の担い手になりうることを、林業や地域経済の文脈とともに伝えました。
続いて話題は、「心地よい空間とは何か」という本質的なテーマへ移りました。
空間には、光や風の通り道があり、視線が抜ける方向があり、人が無意識に選んでしまう“居場所”があります。
それらは偶然ではなく、建築家が意識的に編み上げる“秩序”によって生まれます。
たとえば、人が安心する “溜まり” の存在。
動線が交差しないレイアウトの心地よさ。
素材の質感や色によって、静と動の空気が自然に切り替わること。
これらは、学童施設でも病室でも住宅でも、普遍的に働く空間の原理です。
さらに、子どもの視点で捉え直す安全性、
死角をつくらないための家具配置、
必要なときだけプライバシーを確保できる可変性など、
日々の暮らしのなかでこそ力を発揮する設計の工夫にも触れました。
そして最後に触れたのが「窓」。
窓は、単なる開口部ではありません。
世界を切り取り、光を招き入れ、心の状態に静かな影響を与える装置です。
建築が“心地よさ”を獲得するための最も根源的な要素のひとつであることを、彼らと共有しました。
生徒さんたちは終始まっすぐに学び、メモを取り、建築の深いところまで手を伸ばそうとしていました。
その姿に、未来の建築を担う世代が確かに育ちつつあることを感じ、私たちも励まされる思いでした。
建築は、人と環境と社会をつなぐ総合的な営みです。
今回の取材が、彼らが空間を見る目を少しでも変えるきっかけとなり、
日常の風景の中に隠れた“設計の意図”を見つける楽しさへつながれば、これ以上の喜びはありません。
これを機に、建築や設計の楽しさを少しでも感じてもらえていれば嬉しく思います。これからも、建築という仕事を通じて、地域の学びや未来の担い手づくりに貢献していきたいと思います。
----------------------------------------------------------------------
株式会社片岡英和建築研究室
〒604-8244
住所:京都府京都市中京区元本能寺町382 MBビル3F
電話番号 :075-585-6025
----------------------------------------------------------------------


