株式会社片岡英和建築研究室

床について考える(その1)|空間の印象を決める足元のデザイン

Access Contact Us

床について考える(その1)|空間の印象を決める足元のデザイン

床について考える(その1)|空間の印象を決める足元のデザイン

2021/05/05

床は、住まいの中で最も広い面積を占める素材のひとつです。

だからこそ、その色や質感は、私たちが無意識に感じる「居心地」に大きな影響を与えます。

明るく軽やかな印象。

落ち着いた静けさ。

包み込まれるような安心感。

床を選ぶということは、単に色を決めることではなく、その空間でどのような時間を過ごしたいのかを考えることなのかもしれません。

住まいの居心地は、間取りや光、温熱環境だけでなく、毎日触れる素材や色彩によっても大きく左右されます。

居心地そのものについては、『居心地について考える|住みやすさをつくる条件』でも詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

 

□床は「空気感」をつくる

床は、家具やインテリアを支える背景でありながら、空間全体の印象を決定づける存在でもあります。

カタログを見ると、

白。

グレー。

濃い茶色。

明るい木目。

さまざまな色や仕上げがあります。

参考写真:西九条の家(大阪市)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

しかし、実際には「この色が正解」というものはありません。

家族の過ごし方。

好きな家具。

光の入り方。

窓から見える風景。

壁や天井との関係。

そうしたさまざまな要素が重なり合うことで、その住まいらしい色が見えてきます。

まずは、明るい床にしたいのか、落ち着いた濃い色にしたいのか、大きな方向性を考えてみることをおすすめします。

また、部屋ごとに床の色を大きく変えるよりも、住まい全体の統一感を意識したほうが、落ち着きのある空間になりやすいでしょう。

参考写真:下阪本の家(滋賀県)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

□実際に見て、触れて考える

床材は、カタログだけで判断することをおすすめしていません。

同じ色でも、

朝の光。

夕方の光。

照明の色。

壁との組み合わせ。

によって印象は大きく変わります。

また、色だけでなく、

足触り。

木目の表情。

艶の有無。

経年変化。

といった質感も、居心地に大きく関わってきます。

モデルハウスや実際の建築を見学したり、大きめのサンプルを取り寄せたりしながら、

「この空間で、どのように過ごしたいだろう。」

と想像してみることが大切です。

□床の色がもたらす印象

*黒い床|重厚感と静けさ

黒い床は、高級感や落ち着きを感じさせます。
家具の色を選ばず、空間に重心を与えてくれるため、ホテルライクな雰囲気をつくりやすいでしょう。

一方で、空間が引き締まって見えるため、吹抜けや大きな開口部のある開放的な住まいとの相性が良い素材でもあります。

参考写真:稲沢GH(愛知県)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

*グレーの床|上質な余白

グレーは、日常に少しだけ非日常を与えてくれる色です。
北欧テイストやヴィンテージインテリアとも相性が良く、洗練された印象を演出できます。

一方で、組み合わせによっては無機質な印象にもなるため、木や布など柔らかな素材とのバランスを考えることが大切です。

 

参考画像:浜寺元町の家(大阪市)/設計・片岡英和建築研究室

 

*白い床|光と開放感

白い床は、空間を明るく広く感じさせます。
家具のテイストも選びにくく、さまざまな暮らし方に馴染みやすいのも魅力です。

ただし、白だけでまとめると単調になりやすいため、素材感や色のアクセントを加えながら空間全体のバランスを整えることも意識したいところです。

参考写真:日本橋の家(大阪市)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

*ダークブラウン|成熟した落ち着き

ダークブラウンは、黒ほど強すぎず、落ち着いた重厚感を与えてくれます。

クラシカルなインテリアや、上質な木製家具との相性も良く、時間を重ねたような深みのある空間をつくることができます。

 

*ミディアムブラウン|暮らしに馴染む温もり

ほどよい木の温かみを感じられる色です。

多くの家具と調和しやすく、飽きのこない住まいをつくりやすいでしょう。

木製家具を選ぶ際には、床との色味を揃えることで、空間に統一感が生まれます。

 

*ライトブラウン・ナチュラルブラウン|自然体の心地よさ

木目の表情が感じられるナチュラルな床は、住まいにやさしい雰囲気を与えてくれます。

開放感もあり、北欧スタイルや自然素材を活かしたインテリアとの相性も良好です。

「特別な演出」よりも、

「日常の心地よさを大切にしたい。」

そんな方におすすめの選択肢です。

 

□まとめ

床は、毎日触れ、見つめる住まいの土台です。
だからこそ、単なる色選びではなく、「どのような時間を過ごしたいのか。」という視点から考えてみることが大切なのだと思います。

明るく開放的な暮らし。

落ち着いた静かな時間。

自然体で過ごせる安心感。

その住まいらしい空気感は、足元のデザインから生まれていきます。
床を選ぶことは、暮らしの背景を選ぶこと。

ぜひ、ご自身やご家族にとって心地よい居場所を思い描きながら、住まいの土台となる素材を選んでみてください。

----------------------------------------------------------------------
株式会社片岡英和建築研究室
〒604-8244
住所:京都府京都市中京区元本能寺町382 MBビル3F
電話番号 :075-585-6025


----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。