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住まいのコストについて考える|住むための費用とライフサイクルコスト

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住まいのコストについて考える|住むための費用とライフサイクルコスト

住まいのコストについて考える|住むための費用とライフサイクルコスト

2021/08/18

家づくりを考えるとき、多くの方がまず意識するのは土地代や建築費などの「建てるための費用」ではないでしょうか。

もちろん、それらは住まいづくりにおいて重要な要素です。しかし、住まいの本当の価値は、完成したその日だけで決まるものではありません。

毎月の光熱費、定期的なメンテナンス費用、将来の修繕やリフォーム費用。住まいには、住み始めてからもさまざまな費用がかかり続けます。

だからこそ、家づくりでは「いくらで建てるか」だけでなく、「どのような費用をかけながら、どのように住み続けていくのか」という視点も大切です。

今回は、住まいのランニングコストやライフサイクルコストについて考えてみたいと思います。

なお、家づくり全体の予算の考え方については、「資金計画について考える|家づくりの土台を整えるということ」でもご紹介しています。住まいにかかる費用を整理する際には、建築費だけでなく、その後の暮らしに必要な費用まで含めて考えることが大切です。

 

□住まいには、住み続けるための費用がある

*光熱費・水道代

日々の暮らしの中で継続的に発生する費用のひとつが、電気代やガス代、水道代などの光熱費です。

節電や節水を意識することも大切ですが、常に我慢を続ける暮らしは長続きしません。

だからこそ、住まいそのものの性能を高め、無理なくエネルギー消費を抑えられる計画が重要になります。

*修繕費・メンテナンス費用

住まいは年月とともに少しずつ変化していきます。

外壁や屋根は紫外線や風雨の影響を受け、設備機器にも寿命があります。床や壁などの内装も、家族とともに時間を重ねる中で傷みが生じていきます。

適切な時期に点検やメンテナンスを行うことで、大きな修繕を未然に防ぎ、住まいを長く健全な状態で維持することができます。

*将来のリフォーム・更新費用

家族構成や暮らし方は、時間とともに変化していきます。

子どもの独立、在宅ワークへの対応、高齢化による住まい方の変化など、住まいに求められる役割も変わっていくでしょう。

将来的なリフォームや設備更新を見据え、変化を受け止められる余白を持たせておくことも、長く住み続けるためには大切な視点です。

参考写真:高気密高断熱の住宅_宝塚市の家(兵庫県)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

□ライフサイクルコストという考え方

ライフサイクルコスト(LCC)とは、建築費だけでなく、維持管理費、修繕費、更新費など、建物の一生を通じて必要となる費用の総額を示す考え方です。

新築時のコストだけを見ると、高性能な住宅や耐久性の高い素材は「少し高い」と感じられることもあります。

しかし、長い時間軸で考えると、光熱費の削減や修繕頻度の低減によって、結果として負担を抑えられる場合も少なくありません。

目先の価格だけではなく、住み続ける時間まで含めて判断することが、後悔の少ない家づくりにつながります。

 

□住まいの性能は、暮らしの安心にもつながる

高気密高断熱などの省エネルギー性能に優れた住まいは、ランニングコストの低減だけでなく、快適性や健康面にも良い影響をもたらします。

室内の温度差を小さく保ちやすくなることで、冬場のヒートショックリスクの軽減にもつながります。

また、少ないエネルギーで快適な室内環境を維持できることは、家計だけでなく環境負荷の低減にも貢献します。

住まいの性能とは、「贅沢な仕様」ではなく、家族の安心や日々の居心地を支える基盤とも言えるのではないでしょうか。

高気密高断熱住宅がもたらす快適性や健康への効果については、「温熱環境について考える|見えない快適性をデザインする」でも詳しくご紹介しています。

参考写真:高気密高断熱の住宅_宝塚市の家(兵庫県)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

また、住宅に限らず、オフィスや非住宅建築も含めた省エネルギー建築の考え方については、「環境性能と快適性を両立させる省エネ建築の考え方について」でもご紹介しています。

 

□まとめ

住まいのコストは、建てる瞬間の価格だけでは測ることができません。

毎日の光熱費、定期的なメンテナンス、将来の更新やリフォーム費用。そうした時間の積み重ねまで含めて考えることが、本当の意味でのライフサイクルコストです。

初期費用だけで判断するのではなく、「この先どのように暮らし、どのように住み続けていくのか」という視点を持つこと。

それは、住まいを単なる消費ではなく、家族とともに育てていく存在として捉えることでもあります。

住まいの価値とは、完成した瞬間ではなく、その後の時間の中で少しずつ積み重なっていくものなのだと思います。

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