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内装について考える|空間の背景をデザインするということ

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内装について考える(その2)|空間の背景をデザインするということ

内装について考える(その2)|空間の背景をデザインするということ

2021/11/20

住まいづくりの中で、内装は最後の仕上げとして考えられることがあります。

しかし、本来の内装は、単に壁紙や床材の色柄を決める作業ではありません。空間の印象や居心地を左右し、そこで過ごす時間の質を支える大切な要素です。

家具や照明、人の気配や季節の光。それらを受け止める「背景」として内装を捉えることで、住まいはより豊かな表情を持つようになります。

 

□どのような時間を過ごしたいのかを考える

内装を選ぶ前に大切なのは、どのような暮らしを思い描いているのかを考えることです。

家族が自然と集まり、会話が生まれるリビング。静かに読書を楽しむ書斎。穏やかな眠りへと向かう寝室。

同じ空間でも、そこで過ごしたい時間によって求められる雰囲気は異なります。

まずは「どのような空間にしたいか」ではなく、「どのように暮らしたいか」を思い描くこと。その積み重ねが、その家らしい内装へとつながっていきます。

 

□内装は「背景」として空間を支える

壁や天井は、空間の中でも大きな面積を占めています。

だからこそ、内装は主役として存在感を主張するのではなく、家具やアート、そこに住まう人の暮らしを引き立てる背景として考えることが大切です。

白やアイボリー、淡いグレーなどの穏やかな色合いは、光や素材の表情を受け止めながら、長く飽きのこない空間をつくり出します。

また、色だけでなく、光沢の有無や凹凸といった質感によっても空間の印象は大きく変わります。

主張しすぎない背景だからこそ、暮らしの変化を受け止め、年月とともに愛着を深めていけるのです。

 

□素材は、実際の空間の中で確かめる

カタログに掲載された小さなサンプルだけで内装を決めると、完成後に「思っていた印象と違った」と感じることがあります。

同じ色でも、面積が大きくなるほど明るく感じられる「面積効果」があるためです。

自然光の下で見るのか、照明の光の下で見るのかによっても印象は変わります。

迷ったときには、大きめのサンプルを取り寄せ、実際の空間に近い環境で確かめてみることをおすすめします。

素材の心地よさは、手触りや光の移ろいの中で、はじめて実感できることがあります。

参考写真:コンクリート打放しにアクセントのクロス貼り_スキップフロア住宅(滋賀県)/設計監理・片岡英和建築研究室

 

*サンプルで見る大きさの色は、実際に貼ると基本的に明るく見える

 

これは、色の面積効果によるものです。

サンプルに貼ってあるクロスは、わずか数cm程度なので、広く大きなクロスにすると、明るく見えるのが普通です。

大小比較図:面積の大きい方が明るく見える(面積効果)

実際の色を確かめたい場合は、尺角サンプルという、A4サイズくらいの見本もあるので、メーカーに問い合わせてみましょう。

 

□個性は、さりげなく添える

住まいに少し遊び心や個性を加えたいときには、アクセントカラーや異なる素材を取り入れる方法があります。

ただし、空間全体に強い主張を持たせると、時間の経過とともに落ち着かなく感じることもあります。

壁の一部や奥まった場所、ニッチなどに限定して取り入れることで、空間に心地よいリズムや奥行きが生まれます。

アクセントクロスを取り入れる場合は、壁全体の2〜3割程度をひとつの目安とすると、空間にほどよい変化を与えながらも落ち着いた印象を保ちやすくなります。

さりげない変化だからこそ、日々の暮らしの中で長く楽しめるものになるのではないでしょうか。

内装は、住まいの主役ではありません。

しかし、その背景が整うことで、家具や光、人の気配が引き立ち、住まい全体の居心地が形づくられていきます。

流行や一時的な好みだけではなく、「どのように暮らしたいのか」という視点から内装を考えること。

そうした積み重ねが、年月を経ても愛着を持ち続けられる住まいにつながっていくのだと思います。

*アクセントクロスは壁全体の2割~3割程度が目安

 

アクセント部分に、あまり面積を多く取ると、見た目がくどくなってしまいます。

そのため、部屋の壁全体の3割以内を目安に、使用することをおすすめします。

 

□まとめ

本記事では、クロス選びでまず考えてほしいことと、クロス選びのポイントをご紹介しました。

是非、部屋のイメージを明確に固めてから、クロス選びを行ってみてください。

内装は、住まいの背景をつくる存在です。

だからこそ、流行や見た目だけではなく、その場所でどのような時間を過ごしたいのかを丁寧に思い描きながら選んでいきたいものです。

暮らしに寄り添う内装の積み重ねが、年月を経ても愛着の持てる住まいへとつながっていくのだと思います。

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