株式会社片岡英和建築研究室

COP27/2国間クレジット制度について

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COP27/2国間クレジット制度について

COP27/2国間クレジット制度について

2023/03/02

COP27は国連気候変動枠組条約(UNFCCC)の締約国が参加する国際的な気候変動会議であり、2国間クレジット制度はCOP27においても温室効果ガスの削減目標達成のための重要な手段として注目されています。

COP26にて、2国間クレジット制度に関する枠組みが合意され、これにより、発展途上国においても温室効果ガスの削減に取り組むことができるようになっており、COP27では、この枠組みを更に具体化し、2国間クレジット取引に関する規制や基準について、詳細な取り決めが行われることが期待されています。

 

具体的には、企業や国が自らの温室効果ガスの排出量が削減目標に達していない場合、他の企業や国が余剰分の排出枠を売買することで、目標達成を支援することができます。

この制度は、先進国の京都議定書やパリ協定で取り組まれている「排出量取引」の一つであり、企業や国が自らの温室効果ガスの排出量を削減するために、技術革新や省エネルギーの導入などに投資する動機を与えることが期待されています。また、余剰分の排出枠を売却することで、収益を得ることもできるため、環境問題と経済成長を両立することが可能とされています。

 

また、COP27(気候変動会議)では、前述の温室効果ガス抑制の技術&資金供与とは別に、気候変動の影響(海面上昇、豪雨、干ばつ、etc)で災害に見舞われる発展途上国に対しての支援が議題として取り上げられており、温室効果ガスの排出量の多い先進国と対極にある社会基盤の脆弱な途上国との「ロス&ダメージ」に対して新たに基金合意に達しました。

 

2015年にフランスのパリで開催された国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択された、世界的な温室効果ガスの排出削減目標を定めたパリ協定において最も重要な目標は、地球温暖化を2℃以下に抑えることであり、可能な限り1.5℃以下に抑えることが望ましいとされています。

 

<COP27のポイント>

①「ロス&ダメージ」途上国への支援基金の創設

②地球の気温上昇を産業革命前の1.5℃以内に抑える更なる目標

③再生可能エネルギーの拡充

④化石燃料の段階的な削減に向けた努力

※「段階的な廃止」から「段階的な削減」へと後退?

 

その他、「シャルム・エル・シェイク実施計画」の採択など、COP27の結果概要については環境省HPをご覧下さいませ。

 

建築設計事務所の取り組みとしては、ライフサイクルコストの抑制を見据えたサスティナブルな建物を計画・提案・設計していき、日本の方針である2050年の温室効果ガスの排出量ゼロ(カーボンニュートラル)を目指して邁進していきたいと思います。

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